アスレチックトレーナーは何をする人

アスレチックトレーナーとは?
アスレチックトレーナーとは、運動の最中に怪我が起きた場合に傷の具合を判断し、応急処置を施したり、救急車の手配を行うなど、スポーツの現場で起きた傷病の程度に応じ、迅速に適した対応を行うトレーナーです。
また、怪我を予防するためのトレーニング方法を提唱したり、事故の再発を防止するための競技者へ助言や教育を行っています。
アメリカで以前からプロスポーツチームには専属のアスレチックトレーナーが常駐しておりました。怪我の予防に留まらず、日ごろの体調管理や、筋肉のコンディショニングを行い、選手がベストな体調でプレイできるよう、陰から支えていました。

アスレチックトレーナーの認知度は日本では高くありませんが、最近では日本のプロスポーツにおいてもアスレチックトレーナーが帯同することが多く、選手寿命の長期化に役立っているとも言われます。

アスレチックトレーナーの仕事とは

アスレチックトレーナーの仕事は多岐にわたりますその一部をご紹介すると次のようになります。

  • けがの予防
  • 緊急時のケア
  • 臨床診断
  • 治療への介入
  • リハビリ

選手がベストな状態で試合ができる様に怪我を予防するための指導を行い、万が一怪我が発生した場合は、その場で応急的な処置を行います。医師と共に、臨床診断を行い、治療本心などの決定プロセスにも介入します。治療が修了すると、怪我の回復具合に応じたリハビリメニューを検討し、選手の復帰の手助けを行います。
[adSen]

アメリカでは医療サービスも行う

アスレチックトレーナーを以前から取り入れているアメリカでは、アスレチックトレーナーの認知度は高く、スポーツ医学のプロフェッショナルとして活躍する場があります。
アメリカ医療協会によって連合医療保健職として認定を受けるこができ、アスレチックトレーナーとして認定を受けるには、学位が取得し、認定試験に合格してアスレチックトレーナーとして業務を行うことが出来ます。アメリカのアスレチックトレーナーの70%は学士号や修士号を取得しています。
アスレチックトレーナーとして認定を受けると医療サービスを行うことも認められています。選手がけがをした場合には、選手の体の隅々まで理解しているのは、日ごろから選手と接しているアスレチックトレーナーになります。怪我による手術や治療などは、医師が行いますが、医療サービスの補助は体の癖を理解したアスレティックトレーナーが実施します。
例えば、選手が外傷などを負った場合は、整形外科が絡んだリハビリテーションのケアをアスレチックトレーナーが行います。

日本でのアスレチックトレーナーの役割

残念ながら日本での認知度は低い状況です。その原因として、アスレチックトレーナーの役割が不明確である点が挙げられます。怪我の予防やリハビリなどとプロスポーツのかかわりが今一つハッキリとしない状況から、アスレチックトレーナーを導入するメリットが明確になっていない事が原因と言われます。しかし、スポーツに怪我は付き物で、怪我にリハビリは付き物であることから、アスレチックトレーナの重要性が理解される日も近いと思われ、今後の資格制度の充実によって、プロスポーツの世界だけでなく、一般に行われるリハビリの分野でも貢献する日は近いと考えられます。

日本のアスレチックトレーナー資格

日本でもアスレチックトレーナーの資格を取得することはできます。日本の場合は国家資格ではなく、民間の資格となり、現時点で法的な規制はありません。
アスレチックトレーナーを認定する組織として、日本体育協会とジャパンアスレチックトレーナーズ協会の主催する2種類の民間資格が存在します。
いずれも、柔道整復師、はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師、理学療法士、作業療法士といった資格と共に取得するサブ的な資格として考えられています。

高齢者医療にも貢献

アスレチックトレーナーと聞くと、プロスポーツ選手の縁の下の力持ち的な雰囲気を痔感じる方もいますが、医療従事者でもアスレチックトレーナーの進出は目覚ましい物があります。特に高齢者医療の現場では、リハビリの時間を如何に効率よく行うかが治癒率にも影響を及ぼします。高齢者医療の現場ではリハビリテーションのスペシャリストとして高齢者の運動機能の向上を手助けしており、高齢化対策の一環として活躍する場は広がりを見せています。

アスレチックトレーナーの今後

プロスポーツに於いても、怪我の予防、怪我によるリハビリからの早期回復が重要視されており、現役選手を少しでも長く実施することが求められています。また、高齢者やスポーツ以外の怪我による体の外科的医療からのからの社会復帰の手助けとしてアスレチックトレーナーの活躍の場が期待されています。日本でも資格の認知度が高まりつつありますので、スポーツ医療のスペシャリストとしての活躍の場が期待できます。
[ad2]